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洲 亘; 大平 茂; 鈴木 卓美; 西 正孝
Fusion Science and Technology, 48(1), p.684 - 687, 2005/07
被引用回数:3 パーセンタイル:24.17(Nuclear Science & Technology)核融合炉の燃料処理系において起こり得る線誘起放射化学反応を研究する一環として、T-CO系の放射化学反応について研究した。40kPaのTと同量のCOを混合して室温に保持し、レーザーラマン分光法で反応過程を、また質量分析法で反応生成物を測定した。ガス混合後の30分以内では反応が速く、その後は大変遅くなることを明らかにした。また、T-CO系の放射化学反応の主な生成物は、ガス相ではCO、容器の壁面に付着した凝縮相においてはTOであることを明らかにした。さらに、容器を真空排気した後、250Cまでの加熱により、容器内壁に凝縮していた生成物がCO, CO, T, TOなどに熱分解されることを明らかにした。
洲 亘; 大平 茂; 鈴木 卓美; 西 正孝
Fusion Engineering and Design, 70(2), p.123 - 129, 2004/02
被引用回数:14 パーセンタイル:66.01(Nuclear Science & Technology)核融合炉では、真空容器からの排ガス中でトリチウムに起因した放射化学反応が想定され、排ガス処理の観点から注意が必要である。本研究では、酸素ベーキング時に重要な反応となる窒素でバランスした酸化トリチウム(TO/TO)とCOとの反応をレーザーラマン分光法とフーリエ変換赤外分光法を用いて連続的に観測するとともに、生成物(ガス相,凝縮相)の成分を質量分析器で測定した。一酸化炭素の消費はほぼ一次の式に従い、その速度定数は0.02dayであった。一方、COの生成は複雑な挙動を示し、その速度常数は初期の2dayから0.02dayまでに減少した。反応開始後49日の質量分析結果では、ガス相にはおもにバランスガスの窒素と生成した二酸化炭素が存在し、凝縮相にはトリチウム水が主成分として存在することがわかった。なお、T-CO系で見られる有機系の凝縮性生成物は検出されなかった。